英仏海峡トンネルに2000人、英へ不法入国試みる
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【7月29日 AFP】フランスの港町カレー(Calais)にある英仏海峡トンネル(Channel Tunnel)のターミナルに28日未明から早朝にかけて、英国入りしようとする難民約2000人が押し寄せ、混乱する事態になった。
トンネル運営会社のユーロトンネル(Eurotunnel)は、命懸けで英国に不法入国しようとする難民への対応に追われている。
同社の広報担当者は、この日ターミナルに集まった難民の人数は「この1か月半の間で最多だった」と発表し、難民が押し寄せたのは「午前0時から午前6時の間」で、「約200人いる警備員の全員に加え、警察も呼んだ」と明らかにした。
難民問題を協議するためロンドン(London)訪問中だったフランスのベルナール・カズヌーブ(Bernard Cazeneuve)内相も押し寄せた難民は約2000人だったと確認し、「逮捕者も出たが、事態は大きな混乱なく収束した」とAFPに語った。
これにより28日はほぼ終日にわたり、トンネルを通る列車に英側で約1時間、仏側で約30分の遅れが出た。
仏警察筋は、難民は一度に押し寄せたわけではなく、「2000人」は難民の総数ではなく、英国への不法入国を試みた延べ人数だと述べた。電車に乗り込もうとして3人ほどが負傷したという。
英仏海峡トンネル付近には海峡を渡る機会をうかがう難民数百人が集まっており、特に過去数週間は多数の難民らが構内に入ろうとしたという。28日夜までには平穏が戻った。
以前は海峡を渡るフェリーで移動するトラックに身を隠して紛れ込もうとする人が多かったが、カレー港の警備が強化された先月半ば以降は英仏海峡トンネルを通って不法入国を試みる人が増えたという。先月初めからこれまでに、英仏海峡トンネルに入ろうとして8人が死亡している。(c)AFP/David COURBET